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「香港国際警察/NEW POLICE STORY」のアクションシーン 

『香港国際警察/NEW POLICE STORY』
(2004年 香港)
監督:ベニー・チャン
製作総指揮:ジャッキー・チェン
出演:ジャッキー・チェン、ニコラス・ツェー

綺麗なアクションをする若手俳優さんが出ています。こちらの動画の赤い服を着ている男性です。
「香港国際警察/NEW POLICE STORY」より
LEGOのおもちゃ売り場でジャッキーと若手俳優が一対一で戦うシーン
(YouTube動画へのリンクです。別窓で開きます。約3分間の動画です)

赤い服の彼の特性を存分に生かしたアクションシーンとなっています。
彼はもしかして武術のほかに、バレエを習っていたのではないでしょうか。非常に美しい、踊るようなカンフーアクションをしています。脚のフォームが綺麗です。
動きの切れが良く身軽で、飛び蹴りの滞空時間が長いです。
(力強さが足りないとも言えるので、重量感のあるアクションを求める場合は物足りないかも知れません)
この俳優さんのアクションをもっと見たいのですが名前がわかりません。

一回転して床に叩きつけられ、札束が散るシーン(すごいスタントなのに顔を映していません)など、ところどころ同一人物が演じているのかどうかわからない部分があります。
顔が映っている場面と、遠景でアクションを演じている人が同じ人かどうかはわかりません。
彼の切れの良い蹴りと身軽さを、主に演じているのは誰なのでしょう。


■この映画はジャッキーが主役という位置付けですが、あまりジャッキーが目立ちません。
ジャッキーの肩を借りて若手俳優を売り込む作りになっています。
これはジャッキーが若手の育成に力を入れているからではないかと思います。

アクションシーンも同様で、通常この画面の構図なら、ここにジャッキーが居るべき、という目立つ位置(観客の視線が向く場所)に敵役の若者を配置したり、主役であるジャッキーがやるべき見せ場のアクションを
やはり敵役の若者にやらせていて、若手アクション俳優の演技を見るのが楽しい映画です。

上の動画のアクションシーンもそれが顕著です。画面に映える赤い服を犯人役の若者に着せ、ジャッキーは彼の「背景」に徹しています。
高さの低い回し蹴りをジャッキーが、高い回し蹴りを赤い服の若者が担当し、魅せるアクションをすべて若手俳優に回している……と言うよりも、この若手俳優を見せるために構成したアクションシーンという印象を受けます。

そのため、大活躍するジャッキーを見たい場合や、ジャッキー本人のアクションシーンを堪能したい場合にはあまり向かない作品かも知れません。


■「酔拳2」(1994年)も、敵の大ボスを演じる足技のすごいロウ・ホイクォン(ロー・ワイコン)を観客に紹介するような演出でした。
この映画を観れば必ず彼の足技が印象に残る、という作りです。
(ロウ・ホイクォン…「シティーハンター」(1993年)で足技を披露。「ファイナル・プロジェクト」(1996年)では味方の役で出演)
「酔拳2」はラストの決闘でロウ・ホイクォンの足技のすごさを見せ付けていますが、こちらは「香港国際警察/NEW POLICE STORY」とちがい、基本的に見せ場はジャッキーが中心です。


■この「香港国際警察/NEW POLICE STORY」(原題「新警察故事」)は、1985年から4作制作された「ポリス・ストーリー/香港国際警察」シリーズとは別のお話です。

ジャッキー・チェンの「ポリス・ストーリー」シリーズには、
「ポリス・ストーリー/香港国際警察」(1985年)
「ポリス・ストーリー2/九龍の眼(クーロンズ・アイ)」(1988年)
「ポリス・ストーリー3」(1992年)
「ファイナル・プロジェクト」(1996年)
があります。

また、別に「新ポリス・ストーリー」(1994年)という作品もありますが、こちらは実話を元にしたシリアスな作品で、「ポリス・ストーリー」シリーズとは別作品です。(原題「重案組」)


■ポリス・ストーリーシリーズでアクションがおすすめなのは1本目の「ポリス・ストーリー/香港国際警察」。(ストーリーはやや冗長だと思います)
テンポ良く、緊迫感があって目が離せない面白さは「ポリス・ストーリー2/九龍の眼(クーロンズ・アイ)」がおすすめです。


(追記)
赤い服の俳優さん(顔が映っている人)はアンディ・オン(安志杰)という方でした。


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(1990年代までのジャッキー映画(香港映画)は、映像と声をそれぞれ別人が演じていたことについて書いています)

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SMAP「ポカリスエット」CMの撮影方法 

大塚製薬 ポカリスエットCM
「いきなり果たし状/ラグビー」篇(SMAP vs THE OLD MEN)
出演:SMAP

以前こちらの記事で、草剛の役をスタントマンが演じている部分があると書きました。
映像大好き - 計算し尽くされた映像 SMAPポカリスエットCMラグビー編

その部分の撮影方法が最初まったくわからなかったのですが、録画しておいたCMをもう一度よく見て予想してみました。

「いきなり果たし状/ラグビー」篇 60秒バージョン
YouTube動画へのリンクです。別窓で開きます。
(香港放映版。最後のナレーション以外は日本版と同じです)

問題の部分はこのシーンです。動画の45秒のところです。
(他に、試合の冒頭で「タックルし損ねて転ぶ草剛」もスタントマンに見えます)

ポカリスエットCM

おじいさんに正面からタックルされた草剛(スタントマン)が仰向けに倒れます。
画像の1枚目を見てみてください。わかりづらいですが、草剛の両足が腰の高さより高い位置に浮いています。
(地面についている両足はおじいさんの足です)
CGで作った映像には見えません。


画像1枚目を横から見ると、こうなっているはずです。
横から見ると

つまり実際の撮影現場では、草役のスタントマンは地面に立っておらず、高い位置から仰向けの体勢で落下してきたところを撮影しているはずです。


■どうやってスタントマンを高いところから落としているのか?

恐らく、
草役のスタントマンをワイヤーで吊り、画像1枚目の高さまで持ち上げる。

空中にぶら下がるスタントマンにおじいさん役の人がタックルする。

それと同時に、ワイヤーアクションのスタッフが着地の操作をする。

草役のスタントマンが地面に激突


■この直前、カメラの目の前を中居正広が横切り、一瞬視聴者の視界をさえぎります。
上の画像は中居正広が通り過ぎた直後です。

スタントマンはおじいさんにタックルされる前、仰向けの状態で宙吊りになっているわけですから、タックルの動きの始点を隠さないと「今つよぽん浮いてたよね」というのが視聴者に見えてしまいます。そこを上手く中居正広で隠しているのでしょう。
「草役のスタントマン&タックルするおじいさん」と、「カメラの前を横切る中居」は、別々に撮影して後から合成しているのではないかと思います。


■芸能ニュースで新作CMの撮影現場を見せることがよくあります。
このCMも複数の番組でメイキングが流れましたが、上記のカットの撮影方法は不明でした。

商品と、タレントの宣伝を兼ねてCMのメイキングを放送しているからでしょうか。タレントの撮影風景は見せても、スタントマンの撮影風景を見せてくれることはありません。
特にこのポカリスエットのCM「ラグビー編」は、CGやスタントマンを使っていないということが売りなので、なおのことだと思います。

実際「おじいさんに引きずられる中居と香取」などの目立つシーンはCGやスタントマンではないので、スタントマンを使っていない、と言いたくなるのもわかります。
大事なタレントを引きずる撮影をするよりも、別人で撮影して合成なりしたほうが楽なのに、手間をかけているのですから、本人で撮影しているのだというのは強調したいところだろうと思います。


■この「ラグビー編」、報道によるとSMAPの撮影は1日で終わったそうですが(すごいですね)、絵コンテ~SMAPが入るまでの撮影準備は相当長く掛かっているのではないかと思います。
綿密に計算されたカメラワークと、実写にこだわった凝ったスタントにしびれます。
続編のCM「いきなり果たし状/ビーチバレー篇」とは比較にならないほど、高い予算で作られたのではないかと思ってしまいます。

メイキングで見せない部分が一番見たいところ、と思ってしまうこともありますが、メイキングを放送してくれるだけで嬉しいです。


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「ドーン・オブ・ザ・デッド」カットされたラスト 

『ドーン・オブ・ザ・デッド』
(2004年 アメリカ)
監督:ザック・スナイダー
主演:サラ・ポーリー

テレビ東京「木曜洋画劇場」2008年10月23日放送

「ドーン・オブ・ザ・デッド」(「ゾンビ」(1978年 アメリカ)のリメイク)が昨夜の木曜洋画劇場で放送されました。
ラストが結構大幅にカットされていました。
(以下はラストについて記述しています)


■本来のラスト
ゾンビが居ないであろう無人島へ向かうため、船に乗る主人公(サラ・ポーリー)達一同。
主人公達が船に乗った後、記録映像風の画面に切り替わります。
(主人公達の誰かがハンディカメラで撮影しているという趣向の映像です。以降、そのカメラ以外の視点は出てきません)
カメラは主人公達の穏やかな表情を捉えます。
何日も船に乗りやがて食料が尽きる様子や、同じような船を見つけて乗り移ってみると、クーラーボックスのような箱の中にゾンビの首だけ入っていた、という様子が断片的に、淡々と描かれます。
ついに無人島にたどり着き、皆で船から降りて島に上陸する。すると島の奥、林の中からゾンビがわらわらと出てくる。
男達はゾンビに銃を向ける。
混乱の中ハンディカメラが取り落とされる。
地面に落ちたカメラが、こちらに向かってくるゾンビを映している。
カメラの目の前にゾンビか仲間か、誰かの死体が倒れる。

というラストです。昨夜の放送では、日本語吹き替えのキャストや番組スタッフ名が流れる中、ゾンビが段々こちらに向かってくる上記の場面が十数秒?ほど映ったのみで、それ以外はカットされていました。
カメラの前に誰かが倒れるところもカットされていました。

カットされた一連のシーンは尺にするとそれほど長くありませんが、ラストの淡々とした演出が
この映画の余韻を悲しく美しいものにしている気がするので、カットされたのは残念でした。


以前字幕で観た時は怖くて音を小さくして観ていたので、BGMの音量が思っていたより大きかったと今回知って意外でした。

テンポの良いゾンビ映画です。
画面に映るものは血みどろですが、作風はどちらかと言うと乾いていると思います。
悲しさを強調しない乾いた作風が、悲しみと美しさを感じさせます。

アニメ「魍魎の匣」オープニングの変更点 

日テレ『魍魎の匣』
原作:京極夏彦
制作:マッドハウス

第3話 2008年10月22日放送

第3話からOP(オープニング)が完成版に変わりました。
ぱっと見、完成版に変わったことに気が付かないくらい細かい変更ですが、(主にCGによる画面効果(エフェクト)の変更)手間の掛かった丁寧な変更に驚いてまじまじと見てしまいました。

1・2話放送時のOPと見比べて、気付いた変更点を書きました。
カッコ内は秒数です。
たとえば「00:04~00:12」は、OPの始まりを0秒として、4秒~12秒の部分の変更点について書いています。
OP全体は1分15秒です。


・OP全編を通した変更点
CGで作られた半透明の桜の花びらが常に画面の中を舞っている

・タイトルバックの変更点(00:04~00:12)
1.半透明の日本風の文様が画面全体に複数重ねられていたが、重ねられた文様がすべて作り直されている(文様の柄、配置、動きが変更)

2.「実写の水の揺らめきを撮影して作られた効果」が画面全体に合成されていたが、なくなっている。
それに代わって加えられた新たな効果は無く、タイトル画面がすっきりした印象に。


・約4秒間の榎木津のカット(00:23~00:27)
変更前:画面の濃さが4秒間一定
変更後:コントラストきつめに加工→その後、画面全体が徐々に白っぽくなる

・木場の背景の桜の文様(00:28~00:32)
変更前:静止画
変更後:ゆっくりと回転

・同カット
木場がタバコをふかす直前、一瞬画面がネガポジ反転(00:30)

・陽子が正座している後姿のカット
フィルムがかたついたような効果が加えられた(00:33)

・空に重ねられた半透明の模様
模様の色が薄くなった(00:47~00:52)

・水面に波紋が広がるカット~踊る加菜子のカット(00:55~01:02)
半透明の風ぐるまが重ねられた

・踊りながら画面を右から左に横切り、ワイプ(画面転換)の役割をする加菜子(01:00~01:02)
加菜子の色が濃くなっている。
(きつめに掛けられた白いフィルターを薄く変更)

・京極堂、関口、木場、榎木津の4人が座卓を囲むカット(01:02~01:08)
画面に重ねられた、半透明の模様の変更(柄、配置など)

・本(ノート?)のページがめくれて画面転換するシーン(01:07~01:08)
変更前:めくれるページの輪郭が実線で描かれている
変更後:実線が消され、めくれるページが色の濃淡のみで表現されている。より繊細な表現に

・机の上に本(ノート)が置かれているカット。変更点3つ(01:08~01:15)
1.マーブリングした水面のような映像が重ねられた
(マーブリング…水の上に液状の絵の具を垂らし、マーブル模様を作る方法)

2.ノートが風でパラパラめくれる部分(01:08~01:11)
変更前:ページのめくれる動きがCG(CGによる残像処理?)
変更後:手描きの一コマ作画※に変更

(※一コマ作画…1秒間24コマすべてで絵が動く、手間の掛かる丁寧な作画。通常は1秒間8コマの場合が多い)

3.ラストで一瞬画面が暗くなる(01:15)


■その他
所々で模様のように一瞬現れる文字も差し替えられています。
作画のやり直しや新作カットはありませんでした。


■変更点は
CGによる画面効果の追加のみだと思いますが、ひと口にCGと言ってもすごく凝っていて、CGの追加でこんなに厚みのある画面に変化するのかと驚きました。
関口のカットには「ピントが合ったりぼけたりする透明な何か(実写の液体から作った効果?)」に「半透明の桜吹雪」が重ねられています。
随所に現れる文様の画面効果は、追加されたと言うより最初から作り直したという印象です。
差し替えられた文字は、字の変更だけでなく、文字が現れるタイミングも変更されています。


■第1話・2話の時点では、
OPが未完成だとはまったく思いませんでした。
1・2話のOPはちょっと曲のリズムに対して画面の中の動きが足りず、微妙に間延びしているように感じましたが気になりませんでした。
第3話で桜吹雪が追加された完成版を見て、こうなるはずだったのかと納得しました。
完成度が上がり、余計なものがくっついたという印象を受けさせないのもすごいと思います。
完成版はより繊細で幻想的な印象です。


前回拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。

オープニングの変更点は気が付いたら追加します。

映画「ウォンテッド」車のシーンの撮影方法 

『WANTED』(ウォンテッド)
(2008年 アメリカ)
監督:ティムール・ベクマンベトフ
出演:ジェームズ・マカヴォイ、アンジェリーナ・ジョリー

10月11日放送のTBS「王様のブランチ」内の映画コーナーで「ウォンテッド」のメイキングを見せていました。

アンジェリーナ・ジョリーの運転する真っ赤な車がドアを開けたまま猛スピードで走ってきて、轢かれるかと思われた主人公(ジェームズ・マカヴォイ)がドアの中に吸い込まれるようにその車に乗り込むというシーンです。

このシーンは「ウォンテッド」のテレビCMで使われていたのでよく目にしました。
CGだと思っていたのですが、なんと実際に撮影しているそうです。

ゆっくり演技して撮影し、映像を早回ししているのだそうです。
ゆっくりと近付いてくる車に、ジェームズ・マカヴォイがお尻からゆっくり乗り込んで撮影していました。
(詳しい撮影方法は後半に)


このシーンをよく見ると、

赤いスポーツカー(ダッジ・バイパー)が主人公に向かって猛スピードで走ってくる

轢かれると思い、道路の上で頭を抱えて縮こまる主人公

主人公の目の前で赤い車がスピンする

車は猛スピードでスピンしながら主人公を乗せて走り去る

スピンしながら主人公を乗せています。
車はその場でぐるぐる回るという感じではなく、急カーブしながら主人公を乗せるという感じの動きをしています。
それを人間も車もスローで演技して撮影するとして、車体をどうやってゆっくり回転と同時に前進させるのだろう?というのがメイキング映像を見るまでわかりませんでした。

実際にエンジンをかけて車を走らせるのではなく、地面にレールを敷き、電車のようにレール上をスライドさせて車を撮影するのではないかと思うのですが、そうするとレールの上では車を回転させることが出来ません。


番組で見せてくれたメイキング映像で疑問が解決しました。

レールの上に回転台のようなものがあり、回転台の上に車を乗せ、回転台ごとレールの上を前進させていました。
すると車がレールで決められた方向に移動しながら回転もするという、同時に2方向の動きが可能です。さながら遊園地のアトラクションのようでした。
このワンカットを作るために大変な手間が掛けられていたのですね。

劇中のこのカットではほとんど見えませんが、レールの上の車内には実際にアンジェリーナ・ジョリーとジェームズ・マカヴォイが乗って撮影していました。

「鉄のラインバレル」煙の作画 

TBS「鉄のラインバレル」(くろがねのラインバレル)
第1話 2008年10月4日放送
第2話 2008年10月11日放送

人物などは手描きで、ロボットは3DCGで描かれています。
ロボットの他に煙などの描写が部分的に3DCGでした。

ロボットが着地したりビルに叩き付けられたりした時に巻き上がる煙は3DCGで作られていて、人物の周りに描かれる煙は手描きでした。

煙や爆発、波の作画などをエフェクト作画と呼びます。

「鉄のラインバレル」第2話の、オープニング→CMの直後の戦闘シーン。
ラストカットのエフェクト(爆発と煙)は3DCGだと思うのですが、見た目がかなり自然な上、分厚い煙の中で火が燃えている感じがよく出ていて見ごたえがありました。

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映像大好き - CGアニメとは-『崖の上のポニョ』は手書きのデジタルアニメ

CGアニメとは-『崖の上のポニョ』は手書きのデジタルアニメ 

「今のアニメは全部CG」
「セル画で作っているのはもうサザエさんだけ」
そう言われ始めて6年ほどになります。

そんな中、スタジオジブリのアニメ映画「崖の上のポニョ」(2008年 日本)は、手描きで作られていることがテレビや新聞の報道で強調されていました。

そう「崖の上のポニョ」は手描きアニメです。そしてデジタル制作(CG制作)アニメです。
CGを使っているのです。
しかし宣伝や報道で「CGを一切使っていない」と言っていたのも嘘ではありません。

一体どういうことでしょうか。

このわかりにくさは「手描き」と「セル画」、「CG」と「デジタル彩色」をごっちゃにしている(説明を省いている)ことから起きています。

現在日本で放送されているアニメのほとんど※は「手描きアニメ」です。
そう、「崖の上のポニョ」や従来のセル画のアニメと同じく、紙の上に人間の手で絵を描いて作られています。

(※例外として、テレビ東京『おねがいマイメロディ きららっ☆』はFLASHでの制作、同局『きらりん☆レボリューションSTAGE3』は3DCG「トゥーンレンダリング」という手法で制作されています)
(また、『創聖のアクエリオン』『マクロスF(フロンティア)』『鉄のラインバレル』などのロボットアニメではロボを3DCGで作り、ロボ以外の手描き部分とロボを合成して画面を作っています)


では現在「サザエさん」以外のすべてのアニメのどこがCGなのかと言うと、描いた絵に色を塗る作業と、仕上がった絵を撮影する作業をパソコン上で行っていることを指しています。
パソコン上で色を塗ることを「デジタルペイント」(デジタル彩色)と言います。

■セル画のアニメの制作過程は大まかに分けると以下のような感じだと思います。
1997~98年頃までは、ほとんどのテレビアニメがこの作り方でした。

1.紙に鉛筆で絵を描く
2.紙に描いた絵を、「セル」と呼ばれる透明なシートにトレスマシンという転写機を使って転写する
3.セルに転写された鉛筆画に絵の具で色を塗る
4.撮影台の上にセル画と背景画を重ねて置き、1コマずつセル画を取り替えながらカメラで撮影する



■そして現在のアニメの制作工程です。
デジタル彩色、いわゆる「CG」が導入されてこのような作り方に変わりました。

1.紙に鉛筆で絵を描く。これはセル画の時と同じです。
2.紙に描いた絵をパソコンに取り込む
3.取り込んだ線画にパソコン上で色を付ける
4.パソコン上で撮影する



「崖の上のポニョ」は後者の方法で制作されています。
紙の上に絵を描き、パソコンに取り込んで色を塗り撮影する。
つまり今放送されている普通のテレビアニメと作り方は同じなのです。

では一般的なアニメと同じではないか、なぜさも特別な作り方をしているかのように「手書き」を強調していたのか、というとそれには理由があります。


■「崖の上のポニョ」と他のアニメとの違い
一般的なテレビアニメでは、たとえば人物がぴたっと直立していて、風に吹かれて髪の毛だけが揺れている、というアニメを作る時、髪の毛だけを動かします。(場合によって違うと思います)
(1秒間24コマをフルで動かすとして、人体の絵を1枚描き、動く髪を24枚×秒の分描く?←間違っているかも知れません)

ところが「崖の上のポニョ」では、動いていない部分もコマの数だけ描いているのです。
上記の例で言えば体も24コマ分描くのですね。
すると、宮崎駿さんが「ポニョ」公開前のインタビューで言っていましたが「ぶよぶよ動く」感じが出ます。静止している場面でも、絵が微妙に動くのです。
まさに絵が生きている感じが出ます。
これは大変な手間の掛かる作業なので、数カットだけならまだしも、全編を通してこの作り方をするのはテレビシリーズでは不可能かと思います。映画だからこそ実現した表現ではないでしょうか。

このことから「崖の上のポニョは手描きアニメ」ということを強調していたのだと思います。


「アニメーターさんが絵を描く作業」のことを作画といいます。
デジタル導入後の一部のテレビアニメでは、従来は作画していた部分にCGを代用して手間を省くことがあります。
例えば「遠ざかっていく車」「近付いてくる車」をCG導入以前は1コマずつ描いていました。今の一部のアニメでは、車の絵を1枚だけ描きCGで拡大・縮小して遠ざかったり近付いたりしているように見せる場合があります。
「ポニョ」ではそういうことはせず、人の手で一コマ一コマ描かれています。

また、冒頭に書きましたサザエさんは、オープニング・エンディングと、「サザエさん」のキャラクターが登場するJAバンクやコカコーラのCMがデジタル制作(セル画を使っていない)です。


■「『崖の上のポニョ』は手書きのデジタルアニメ」まとめ
・崖の上のポニョが「CGを一切使っていない」のは作画に関してのこと
・セル画は使っていない
・彩色と撮影はパソコンで行っている=デジタルアニメ
・動かない部分もコマの数だけ描いているので「手書き」を売りにしている。そのため生き生きと絵が動く

映画「クローズZEROⅡ」小栗旬 靴の中に重りを入れ撮影 

「クローズZERO2」
(2009年公開予定 日本)
監督:三池崇史
主演:小栗旬

10月6日放送のフジテレビ「めざましテレビ」で、映画「クローズZERO2」のアクションシーンのメイキングを放送していました。
主演の小栗旬一人に対し、鳳仙学園の生徒149人(全員スキンヘッド)が一斉に襲い掛かってくるというシーンです。
校庭をこちらに向かって走ってくるスキンヘッドの149人と、その中に突っ込んで行く小栗旬をクレーンカメラが一気に上昇しながら撮影している様子が格好良かったです。

番組の中で「小栗旬さんが履いている靴の中には1キロの重りが入っているそうです」と言っていました。
何のために重りが入れてあるのかには触れていませんでしたが、恐らく蹴りのアクションにスピード感と重量感を出すためではないかと思います。

アクション俳優やスタントマンではない俳優さんがアクションをする場合、普通に見たとき十二分に迫力のある蹴りでも映画の画面で見ると「ふわっ」としてしまいますので、
より重みのある蹴りに見せるために靴に重りを入れたのではないかと思います。
アクションにこだわりがあって素晴らしいと思いました。


以前、映画「少林少女」(2008年 日本)のメイキング映像の中で、スタントマンを使わず柴咲コウ本人が頭(こめかみの辺り)を蹴られるというシーンの撮影風景を見せていました。
恐らく岡村隆史に蹴られるシーンの撮影かと思うのですが、危険が無いように実際に柴咲コウを蹴るのはスタントマンです。
(大変上手いスタントマンだったのでたぶん武術指導の人かと思ったのですが違うかも知れません。ベテランの方でした)
この時のスタントマンの蹴りが、軽く蹴っているはずなのに重量感溢れる蹴りで、このカットは大変見ごたえがあります。

そのようなプロの蹴りの重みを再現するために、クローズZERO2では「靴の中に重りを入れる」という工夫をしたのではないかと思います。

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