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映画「麻雀放浪記」 戦後の雰囲気の再現度 

制作年を当てて遊ぶ

昔から一人でしている遊びがあります。映像の「制作年当て」です。

ぴったり当てるのは難しいので、40年以上前の作品ならば、予想と正解の誤差が3~4年以内ならまあOK。
40年前より新しい作品の場合、4年も誤差があったら不正解。などと決めてテレビを見ます。

具体的には、予備知識を持っていない映画やドラマ、ドキュメンタリーの再放送を見掛けたら、「○年制作だと思う!」と決めて新聞のテレビ欄を見ます。
テレビ欄に制作年が書かれていなかったらネットで確認し、合っていたら喜ぶ。というだけの孤独な遊びです。楽しいですよ(ひざを抱えながら)。

意外に最近の映画を当てるのが難しく、予想と正解が10年くらい離れていたりします。
NHK衛星第二(BS2)は比較的新しい作品から昔の名作まで色々放送しているので、見ながら考えるのが面白いです。


■時代物でない限り、出演者の服装などでこれは1960年代制作とか、1980年代制作とか、大まかな時代を予想できると思います。
あとは画質や演出で細かい年数を絞り込みます。

演出やカット割りの仕方にはその時代の特徴が出ています。
例えば1970年代を描いた映画を1990年代に制作したとして、それはやはり1990年代に作られた作品に見えると思います。
70年代当時の演出を模したとしても、俳優さんの演技や発声、画質・音質を当時のものに似せるのはとても難しいことだと思います。

にもかかわらず、予想した制作年が大きくはずれたすごい映画があります。


『麻雀放浪記』
(1984年 日本)


2007年8月9日 AM01:00~02:50 NHK BS2で放送

戦後の日本が舞台の白黒映画です。
私はテレビから少し離れたところで映画を観ていて、俳優さんの顔がよく見えませんでした。
白黒の映像。ストイックなカメラワーク。画面の中に静かに流れる緊張感。
少しこもったようなあの独特な音質。強烈な面白さ。
1950年代に撮られた映画だ。そう思ってテレビに近づいてみると、

真田広之が出ていました。

真田広之は1960年生まれ。
1950年代の映画に出ているはずがありません。

調べてみると「麻雀放浪記」は1984年制作の映画で、監督はイラストレーターの和田誠さんでした。
1950年代頃の映画の空気が、画面・内容ともに見事に再現されています。

映画そのものもとても面白く、DVDを買いました。
乾いた感じ、ハードボイルド、そんな言葉が似合う作品だと思います。


■拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。
ブログを見てくださったすべての方、ありがとうございます。
皆様よいお年をお迎えください。

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全日本フィギュアOP、Mステ、ファフナー 美しい光のCG効果 

■CGで作られた「光を放つもやもやとした筋」という画面効果
が流行っているのでしょうか、たまたま見掛けただけでしょうか。12月25日の夜と26日の夜の計数時間に3回テレビで見掛けました。
綺麗な画面効果なので、流行っているのだとしたら嬉しいです。
(私が知らなかっただけでよく使われる効果なのかも知れません)


光る筋のCGを見掛けた番組
・パナソニック「パルックプレミアL」CM(15秒)全編フルCG
(蛍光灯が光の軌跡を描きながら宙を舞うCMです。0分10秒のところの光の軌跡の広がり方がもやもやしていて綺麗でした。1秒ほどの短いカットです)

「2008 全日本フィギュアスケート選手権大会」
(12月25日~27日 フジテレビで3夜連続放送)の番組オープニング映像
(もやもやとした光る筋が美しく画面の中を流れたあと出場選手が一人映り、また光る筋が流れたあと次の選手が映り…という実写+CG映像です)

・12月26日放送 テレビ朝日「ミュージックステーションスペシャル スーパーライブ2008」
ポルノグラフィティ「今宵、月が見えずとも」演奏中の背景のCG
(幕張メッセに作られた舞台セットの大画面に流れるCG映像)


■2004年にテレビ東京で放送されていたアニメ「蒼穹のファフナー」で同様の画面効果が使われており、とても綺麗だったので印象に残っています。

「蒼穹のファフナー」アイキャッチより
(クリックで拡大します)
「蒼穹のファフナー」より
「蒼穹のファフナー」より

静止画だとわかりませんが、水の中を映しているという設定のアイキャッチです。
光の筋がゆっくりと動く様子が綺麗です。
透明感、奥行き感、泡の動きの表現、貼り付けたような光ではなく発光している感じ、そのどれもが上手く表現されていて、とても丁寧に作られたアイキャッチだと思います。


拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。

Mr.Children「エソラ」PV 2種類の撮影方法 

■ミスチルが映る場面で、普通に撮影されているカットと背景がCG合成されているカットがあります。

Mr.Childrenアルバム
「SUPERMARKET FANTASY」初回限定盤:CD+DVD
2008年12月10日発売


アルバム曲「エソラ」PV
(初回限定盤付属のDVDに収録)
監督:森本千絵(goen°)、児玉裕一(CAVIAR)から成る「こだまgoen°」

goen°(ゴエン)…森本千絵が2007年に設立した会社
CAVIAR(キャビア)…児玉裕一が所属する映像クリエイティブチーム


■Mr.Childrenのアルバム『SUPERMARKET FANTASY』の発売前のテレビCMで使われていたのが「エソラ」のPVでした。
CMを見て美しさに目を奪われ、このPVが欲しくてDVD付き初回限定盤CDを買いました。

YouTubeに動画がありました。
[PV] Mr.Children - エソラ(5分12秒)
(YouTube動画へのリンクです。別窓で開きます)
動画を紹介しておきながら申し訳ありません、YouTube動画では画質の劣化、色調の変化によりPVの魅力が失われています。

歌唱・演奏シーン以外はすべてスローモーション映像です。
淡いピンクを基調とした画面の中で楽しそうに走ったりジャンプするMr.Children。
それをスローモーションで見せているため、かわいい光景を目にして幸せすぎて涙が出るような切なさもどことなく感じさせます。
幻想的なスーパーマーケットの中で彼氏(?)に走り寄ってキスする少女。
少女の長い髪がスローモーションでゆっくりなびきます。
2人を祝福するように、キャンディがキラキラとスーパーマーケットの中に降りそそぎます。

お菓子を詰め込んだ女の子のバッグの中のような、綺麗でかわいく、幸福感あふれるPVだと思います。

アルバムのジャケットや歌詞カードも「エソラ」PVのイメージで作られています。


■イントロの0分0秒~0分7秒や、2分36秒でドラムのJEN(鈴木英哉)が持つ缶、1分29秒、2分43秒、2分47~49秒、3分43秒の宙に舞うキャンディなど、随所に宝石がキラキラ光るようなCGの光の効果が入っています。
(YouTubeの動画では潰れてしまい残念ながらあまり映っていないです)
光の粒ひとつひとつが丁寧・繊細に作られており、とても綺麗です。

動画の1分42秒でドラムの鈴木英哉が一瞬映りますが、(「Oh Rock me baby」の「Rock」のところ)映るのは一瞬なのに視聴者の視線がパッとそちらに向くように作られています。


■虹色に塗られた円柱のようなものが置かれたスタジオで、円柱をバックにミスチルの4人が演奏したり走ったりしています。
見たままの、この場所で撮影されているカットと、グリーンバック(合成素材を撮影する際の背景)でミスチルを撮影し、背景を後からCG合成しているカットの2種類があります。

1分41秒~1分42秒の「Oh Rock」と歌う桜井和寿・カット切り替わってドラムの鈴木英哉
1分58秒~2分0秒の桜井和寿・ギターの田原健一・ベースの中川敬輔
3分2秒~3分4秒の桜井和寿・鈴木英哉

これらのカットは、
・他のカットとちがうカメラで撮影されている。
・他のカットと照明の当て方がちがう(照明が強く、人物の肌がのっぺりしている)。
・背景がCGで作られている。


などから、恐らく別のスタジオでグリーンバックを背景にミスチルを撮影していると思います。
CG合成ではないシーンは、人物の肌や服の生地の質感、カメラと被写体の間にある空気感が伝わって来るような画質ですが、背景がCG合成されているカットでは人物の質感の情報量が減らされており、映像が全体的にのっぺりとしています。


■PV全体はゆったりしたスローモーション映像ですが、時折、非常に細かくカットが切り替わったり、カメラが素早くパンしたかのようなスピード感のある映像が挟まれています(フルCGの背景のみのカット)。
曲に合わせた緩急の付け方が素晴らしく、メリハリのある映像になっていると思います。

色彩の美しさ、見ていると幸せな気持ちになるかわいらしさ、本当に楽しそうなMr.Childrenの4人、と魅力がたくさん詰まったPVだと思います。


最後になってしまいましたが、拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。

「BABY SMAP - ベビスマ」 リアルな動きのCG 

■重さを感じさせるリアルな動きのCG

フジテレビ『BABY SMAP』(ベイビースマップ/ベビスマ)
毎週日曜日 24:25~24:35放送(変動あり)


「BABY SMAP - ベビスマ」
フジテレビ『SMAP×SMAP』の中で毎週流れる「ブリッジ」※の制作過程から完成までを見せる数分間の番組です。毎週日曜深夜(月曜午前0時台)に放送されています。

(※ブリッジ…「SMAP×SMAP」内のコーナーとコーナーの間に流れる10秒間の映像作品。アイキャッチと似ています)


スマスマ内で流れるブリッジの特徴は、

・毎週ちがう映像クリエイターが制作している。
・毎週ちがうテーマに沿って作られる。
・SMAPメンバーの映像やイラストは使用されない。(ベビスマ放送開始の2007年4月~現在)
・必ず「SMAP×SMAP」のロゴが画面いっぱいに出て終わる。
・CGを使って作られた作品が多い。(実写作品もあります)

などだと思います。

この番組で放送されたブリッジは、当日か翌週の「SMAP×SMAP」内で使用されることが多いです。


■2008年12月15日放送の「ベビスマ」について書きたいと思います。
この日に放送されたブリッジは、
「テトパペット」(10秒)
フルCGの映像です。木製の犬とうさぎの人形劇が舞台です。犬とうさぎの目の前に木製の卵が現れ、卵が割れて「SMAP×SMAP」のロゴが出てくるというストーリーです。

(再現イラスト)
「テトパペット」

リアルな動きが印象的な作品です。
犬とうさぎの人形は胴体に手足がぶら下がっているというデザインで、人形が動くと手足が揺れます。この手足の揺れ方が、木の重量を感じさせてリアルです。


■このブリッジは「アナログ」というテーマに沿って作られていました。
(番組内では「アナログチック」と言っていました)
CGであえてアナログのような映像を作るという面白いテーマです。

今回作品を制作したのは、若手クリエイター集団「合同会社テトラ」
(2007年設立。主に映画・CMのCG制作をしている会社だそうです)
綺麗なオフィスに社員8人ほどが映りました。

今回のブリッジは「テトラ」の社員3名で作ったそうです。
(「ベビスマ」で紹介されるブリッジ制作者は1人で映像を作っている人が多いです)

ディレクター:谷口充大
デザイナー/アニメーター:川戸麻紀 キャラクター作りを担当
デザイナー/コンポジター:出口耕平 最後の仕上げを担当



キャラクター作りで大切にしていることは?という質問に、キャラクター作り担当の川戸麻紀さんが
「かわいらしさはもちろん出して、何よりリアルにできるように細かい動き、人には見えていないような動きまできちんと見るようにして、それを映像に反映できるように心掛けています」

と答えていました。それであの動きが生まれたのですね。
リアルな動きのCGは、動きにこだわりのある方が作っているのだと思いました。

動きは具体的にどうやって付けるのか知りたかったのですが、そこは放送されませんでした。



■制作過程(カッコ内は番組を見て思ったことです)
1.世界観を作る。[担当:谷口充大]

谷口「(番組から出された『アナログチック』というテーマに沿った作品を作るため、)アナログに関する古い映像をたくさん見ることから始めました」


2.絵コンテを描く。[担当:谷口充大]

(谷口さんが描いた絵コンテが映りました。この時点でイントロからラストまでのストーリー、演技、何がどう動くのかが細かく決まっています。
谷口さんが考えた映像を実際に作るのが川戸さんと出口さんのようです。
2体の人形が「犬」と「うさぎ」であることや、犬とうさぎの大まかなデザインは谷口さんが決めているようです。
犬は4足でうさぎは2足歩行、棒で支えるタイプの人形、うさぎの耳の形、などは既に谷口さんの絵コンテに描いてありました)


3.キャラクターを作る。[担当:川戸麻紀]

(犬とうさぎの人形をデザインして3DCGに起こす。人形のCGに動きを付ける。
制作途中のCGが映りました。完成作品ではなめらかな曲線を描いていた人形の輪郭はまだ角張っており、動きも未完成のものが見られました。
木目のテクスチャを貼っていないせいか、この時点ではまだ完成作品のようにリアルには見えません)


4.質感を作る。[担当:出口耕平]

出口「実際にこういう木のテクスチャー…写真を撮ってきて、それを貼り付けたいと思ってます」


■合同会社テトラ作「テトパペット」は12月15日放送のスマスマ内では流れませんでした。
恐らく次回放送のスマスマで使用されるのではないかと思います。



■ところで
上記の文章を書いたあと合同会社テトラについて書かれたページを読んでいたところ、あれ?と思うことがありました。

「トライデント コンピュータ専門学校」のサイト
卒業生が起業!CG制作会社“テトラ”取材
より以下引用です。

川戸麻紀さんは、2003年のシーグラフ(SIGGRAPH 2003)で専門学校生初アニメーションシアター選出されました。
『人形劇』
(引用終わり)



上記のページの下のほうの、川戸麻紀さんの紹介のところにある『人形劇』と書かれた写真を見てみてください。
これは今回「ベビスマ」で放送された「テトパペット」とまったく同じCGです。
正確には「テトパペット」には鳥と太陽は出てきませんでしたが、それ以外は同じです。
上記の記事と、

「トライデント コンピュータ専門学校」サイトより
CGコンテスト実績

■SIGGRAPH
世界で最も有名なCGのイベント。
その年に制作された映画のCGパートやゲームのオープニングムービーが選出される。
2003年は日本から3作品が選出され、学生ではトライデントの川戸麻紀さん「人形劇」だけが選出された。
(引用終わり)



こちらの記事とを読むと、川戸麻紀さんの『人形劇』という作品は2003年に作られたもののようです。
今回のブリッジは、川戸麻紀さんが2003年に作った背景・キャラクター・動きのパターンなどを再利用して、SMAP×SMAP用に作り直したということでしょうか。

番組ではスマスマのために一から新作を作り上げたように見せていましたが、よく考えてみれば「SMAP×SMAP」は完成度の高いブリッジを流したいでしょうし、「合同会社テトラ」はたくさんの人が見る場に最高の作品を提出しなければならなかったのでしょう。
または「『人形劇』をベースに」と番組から頼まれたのかも知れませんね。


■メールフォームを設置しました。パソコンで見て画面右側のメニューの下のほうにあります。
ご意見、ご感想などお気軽にお送りください。



(※2009年1月20日追記)
2009年1月19日放送『SMAP×SMAP』内で、ブリッジ「テトパペット」が放送されました。
年末年始を挟んだとは言え、「ベビスマ」放送から実に一ヶ月以上経過してからの満を持しての放送となりました。

この日のスマスマはプロゴルファー石川遼選手をゲストに迎え、放送時間拡大のスペシャル版でした。(22:00~23:09放送)
通常放送より高い視聴率が予想される回だと思います。


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草剛「アリエール」CM 背景のCG合成 

■草剛の後ろに映っている住宅街はCG合成です。

P&G「アリエール イオンパワージェル」CM(30秒)
出演:草剛



■洗濯用洗剤「アリエール」
SMAPの草剛が出演する、「ありがとう、君とアリエール」がキャッチフレーズのシリーズCMです。
現在放送中のものについて書きます。(すみません、「○○篇」というようなタイトルがわかりませんでした)


毎日、妻が丁寧に洗ってくれているタオル。
そのタオル越しに朝の空気を吸い込む。
この瞬間、僕の一日が始まる。



という草剛のナレーションから始まるCMです。
・パジャマ姿の草剛が、朝の光の射す緑いっぱいの庭で深呼吸する様子
・緑の庭で揺れる真っ白な洗濯物
・さわやかな朝の通勤風景
などで構成された、明るさと清涼な空気感を全面に押し出した画面作りのCMです。


■ラストの「ありがとう、きみとアリエール」というナレーションが流れるところで、これから通勤する様子の草剛が映ります。
草剛のバストアップと、その背後には朝の住宅街が映っています。
一見ロケのように見えますが、このカットは以前書きましたこちらの記事と同様に、草剛はロケではなく、スタジオで撮影されています。
映像大好き - 「25年後の磯野家」瑛太・小栗旬のグリコCM 背景のCG合成


スタジオで撮影された草剛を、街の風景に合成しています。
住宅街は自然光を受けていますが、草剛に当たる光はスタジオの照明です。
影の向きと色調も、背景と人物とで微妙に合っていません。

草剛の質感が、背景に比べてぺったりとしています。顔はピンクに近いはっきりした肌色で、着ている上着もくっきりとしたブルーに映っています。
もしこのカットを実際に屋外で撮影したら、
・草剛とカメラとの間にもう少し距離感(空気感)が出る
・肌色が自然光で飛んでもう少し自然な顔色になる
のではないかと思います。

人物と背景とを上手く馴染ませていると思います。
背景と草剛とを合成していることが目立たないように、ピントがずれているかのように草剛をわざと少しぼかしています。
髪に当たる光など、本当に太陽光が当たっているかのようにとても上手く照明を当てて撮影されていると思います。


■草剛は階段の上に立っています(合成です)。その階段の下から、真っ直ぐな長い道路が住宅街の中をどこまでも続いています。
この「どこまでも続く道」は後からCGで作られたものに見えます。

住宅街を撮影し、道路とその周辺をCGで描き足します。そうして出来上がった背景用の映像に、草剛を合成したのではないかと思います。


■この住宅街のカットの直前には、緑がいっぱいの庭に真っ白な洗濯物が干してある様子が映ります。
こちらも、洗濯物と庭とを別々に撮影し、後からCGで合成しているように見えます。


拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。


(2009年1月10日追記)
同CMに新作カットが追加されました。こちらはロケに見えます。
映像大好き - 草剛「アリエール」CM 新作カット追加 (2009/01/10)


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リア・ディゾン「コカ・コーラ」CM 水はCG合成でなく実写 

■本当に水に入って撮影しています

日本コカ・コーラ
「ノーカロリー コカ・コーラ」CM

『水から生まれた』篇(2007年)
出演:リア・ディゾン


Leah Dizon - Coca-Cola No Calorie CM(15秒)
(YouTube動画へのリンクです。別窓で開きます)

水面からリア・ディゾンが現れるCMです。
水面から顔が出てくるカット(0分3秒)は一見、水面と人物とがCG合成されているようにも見えます。


■このCMの放送当時(2007年10月)、テレビの芸能ニュースでこのCMのメイキングが放送されました。
水面から顔が出てくるカットはCG合成ではなく、なんとリア・ディゾンを本当に水に沈めて撮影していました。

スタジオの中に、人ひとりが頭まですっぽり入るサイズの大きな水槽が置いてありました。中には水が入っています。
リア・ディゾンを乗せたリフトをゆっくり下げ、水槽の中に沈めていきます。
リア・ディゾンは「瞬きをしない」という演技をしながら水の中に沈んでいきました。
そうして撮影された映像を逆再生したのがこのCMなのですね。


日本コカ・コーラ公式サイトに撮影方法が詳しく書いてありました。
撮影現場の写真も見られます。
水槽のサイズが図解してあったり、CM制作スタッフの名前がとても詳しく書いてあったりと充実しています。
日本コカ・コーラ|ニュースリリース2007年
の中の、
2007/10/11 リア・ディゾン、ノーカロリー コカ・コーラ新CMに
こちらです。


■水面から顔を出すカット
「水から生まれた篇」より

手間を掛けて撮影された実写映像ですが、CGで水面や人物の質感を加工してあることと、逆再生の映像の独特な動きとが合わさり、水面と人物とをCG合成して作られた映像のように錯覚します。
ひょっとすると、「CG合成かな?」と思わせておき、「映像を巻き戻ししている」というトリックを悟られにくくするという狙いがあるのかも知れません。
あえて全体を無機質な質感にCG加工しているけれど、実は実写、という贅沢な作りのCMだと思います。

CM全体では、人物や水面の質感の加工、水面に反射する影、背景合成などにCGが使われているように見えます。


拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。

イギリスのCM「Stop the bullets. Kill the guns」 

■セリフなしで視聴者の意識を誘導する

2008年11月24日放送のTBS「2時っチャオ!」で「世界のCM」が何本か放送されました。
その中で特にこちらの、スーパースローモーションカメラによる美しい映像が印象に残りました。

「Kill The Gun」(2007年 イギリス)
Stop the bullets. Kill the guns(60秒)
(YouTube動画へのリンクです。別窓で開きます)

イギリスのラジオ局「Choice FM」が制作したCMだそうです。


「Kill The Gun」より
「Kill The Gun」より
「Kill The Gun」より



「イギリス生活情報週刊誌 - 英国ニュースダイジェスト」の
2008/02/12 気になるCMの裏側拝見
より製作スタッフを引用します。

Choice FM: Kill The Gun “Stop the bullets. Kill the guns”
Creative Agency: Abbott Mead Vickers BBDO Ltd
Producer: Nicola Sims Director: Malcolm Venville, Sean de Sparengo
(引用終わり)





■ハイスピードカメラ(スーパースローモーションカメラ)によって撮影された映像です。
画面の中央に卵が置いてあります。
画面左から銃弾が飛んできて卵に当たります。
白身がまるでCGのように美しく空中を舞う様子がスローモーションで映し出されます。
次に牛乳の入ったコップが画面中央に置かれています。それを銃弾が撃ち抜きます。
次に画面中央に置かれているのはりんごです。
次はトマトケチャップの入ったビン、その次は水の入ったビン。スイカ。それぞれを一発の銃弾が貫いていきます。
最後に画面中央に映るのは黒人少年の顔です。


■最後に黒人少年が映るまで、何のCMなのか、何を主張しているのかがわからないように作られています。
にも関わらず、最初は「綺麗な映像だなあ、すごいなあ」と思いながら見ているうちに、やがて「人体に当たったらどうなるか…」という考えが頭に浮かんできます。

その原因は、トマトケチャップ、スイカ、と中身が赤いものをCM後半から登場させているからです。
中身が赤いものを立て続けに登場させるのではなく、間に水の入ったビンを底から撃つ映像を挟んで露骨さを避けているのが上手いです。
りんごが裂けるように粉々になる姿も痛々しく映ります。
スーパースローモーションカメラによる映像が美しく、また狙い通り恐ろしく、非常に印象的なCMです。

一見セリフのない静かな映像をただ並べているようで、60秒の間に視聴者の意識が段々とCMのテーマへ向くように上手く誘導しています。


拍手を押してくださった方、拍手コメントをくださったれいちぇる様、どうもありがとうございました。
ブログを見てくださっている方、ありがとうございます。

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