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矢沢永吉「ブラビア」CM 15秒版と30秒版でダンスが別テイク 

■15秒バージョンも30秒バージョンも一見同じに見えるダンスのシーンですが、
よく見たらちがうテイクが使用されていました。


ソニー
液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」CM

『4倍速 篇』
出演:矢沢永吉
ダンサー:りきっちょ(小野寺理樹)
放送開始日:2009年6月13日



CM動画はこちらで
SONY ブラビアCM『4倍速 篇』(15秒) - YouTube
SONY ブラビアCM『4倍速 篇』(30秒) - YouTube

SONY公式サイト
広告ギャラリー|液晶テレビ BRAVIA(ブラビア) - ソニー


CM内容
矢沢永吉の顔にダンサーの体をパラパラ漫画の要領で合成し、
まるで矢沢永吉が超絶上手いダンスを踊っているかのように見えるCMです。


■芸能人の顔にダンサーの体をCG合成するというアイデアは、
木村拓哉がぐにゃぐにゃダンスを踊るギャツビーのCM
『ラバーダンス篇』と同じです。

以前の記事
映像大好き - 木村拓哉「ギャツビー」CMのCG処理

ギャツビーは、なるべくCG合成だとわからないような映像を作り出そうという狙いで、
一方ブラビアは、顔と体が別人であることを前面に押し出した作りになっています。
同じ題材でも見せ方にそれぞれ個性が出ていて面白いですね。


■「矢沢永吉の顔」+「ダンサーの体」+「パラパラ漫画の紙とそれを持つ手」
の3つの素材が合成されています。


ダンス(CG合成)シーンの長さ
15秒バージョン:YouTube動画の3~10秒の部分(約7秒間)
30秒バージョン:YouTube動画の5~17秒の部分(約12秒間)
がダンスのシーンです。


15秒バージョンでカットされた部分
・30秒バージョンの冒頭の矢沢永吉が歩いてくるところ(体の合成なし)
・30秒バージョンの最後で顔がアップになった時のセリフ(体の合成なし)
・30秒バージョンの、動画の11秒の部分の
ダンス姿上半身アップ(1秒間弱)のカット(体が合成)


合成シーンの撮影
SONY公式サイト
広告ギャラリー|液晶テレビ BRAVIA(ブラビア) - ソニー
より以下引用です。

矢沢さんの動きとダンスの動きを
ぴったり合わせていくのが大変でしたが、
出来上がりを楽しみにしていた矢沢さんには、
現場での細かい指示にも気さくに応じていただき、
和やかな雰囲気で撮影が進んでいきました。
(引用終わり)



やっぱり撮影が一番難しいのは、恐らく一連のダンスシーンのラストカット。
進行方向に背を向けながらムーンウォークのように画面右に歩いて行き、止まり、
くるっとこちらに向き直る場面の、矢沢永吉とダンサーとの
動きのタイミングを合わせることではないかと思います。

ここは2~3秒のシーンですが、矢沢永吉が正面を向いて直立している
その他の合成カット
とちがい、矢沢永吉が移動したり、
体の角度が変わったりする
のでとても難しそうです。
CMを録画してこの場面をスロー再生してみると、
2人の動くタイミングが驚くほどぴったり合っていました。

(うわーぴったり!うわーすごい完璧!と何度もスロー再生しました/笑)

体の正面を画面左側に向けている状態から、カメラに向かって
体を半回転させる際の回転のタイミング・速度が本当にぴったり同じです。


■この場面、15秒バージョンと30秒バージョンとでまったく同じ振り付け・
同じ動作ですが、微妙にダンサーの動き方がちがうような…
まさか単に30秒を15秒用にカットして縮めただけでなく、撮り直している?
普通のシーンとちがい手間が掛かるのに、そんな面倒なことをするかな?
と思い見比べてみると、やっぱりちがう!
15秒版と30秒版とでちがうテイクが使われています。

画像:ダンスシーンのラストカットより
顔は矢沢永吉で体はダンサーです。
ダンサーの足の向きと位置に注目してみてください。
ソニー「BRAVIA」CM『4倍速篇』より
ソニー「BRAVIA」CM『4倍速篇』より
上:15秒バージョン
下:30秒バージョン

の同じシーン

このシーンをよく見ると、後ろ向きに移動し始めてから
正面に向き直る(画像)までに要した時間が、
15秒バージョンでは約2秒間。
30秒バージョンでは約3秒間、と尺にちがいがありました。

1秒のちがいは大きいですね。単に別テイクを使ったのではなく、
「後ろ歩き~半回転」のカットは最初から15秒用と30秒用に
2パターン撮ることが決まっていたようです。

合成のシーンはタイミングを合わせる撮影が大変だから、
15秒と30秒版とで同じ映像を使っているはず、と思い込んでいました。
ダンス以外のシーンで長さを調節するのではなく、
合成シーン、それも一番撮影が難しそうな場面を2パターン撮るなんて
手間が掛かっていてすごいです。
矢沢永吉もダンサーも2パターン撮影されています。


■15秒バージョンは特に、正面に向き直る時の位置とタイミングがぴったりです。
(30秒バージョンでは矢沢永吉の立ち位置がダンサーよりやや左にずれています)
半回転して右手をスッと出す時のダンサーの動きがシャープで格好いいです。


■矢沢永吉とダンサー、どちらかを先に撮影し、
撮った映像と照らし合わせながらもう片方の映像が撮影されたと思うのですが、
どちらを先に撮影したのでしょうか。
歩きの映像に合わせて複雑なダンスを踊るのは難しいと思うので、
先にダンスの撮影をし、それに合わせて矢沢永吉が演技をしたのでしょうか。

SONY公式サイト
広告ギャラリー|液晶テレビ BRAVIA(ブラビア) - ソニー
使用パソコンが古いためページが正しく表示できず、
たぶんCM動画や、もしかしたらメイキング映像もUPされているかも
知れないのですが確認ができません。(すみません!)
もしメイキング映像がUPされていて、どちらが先に撮影されたか?の
疑問の答えがすでに判明していたらすみません…。


拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。

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ファンタCM「ファン太郎」 遠景~顔アップはワンカット撮影 

■全身映像からパッと顔のアップになるシーン。
編集で繋いでいるのかな?と思ったら、なんとワンカット撮影でした。


コカ・コーラシステム
「Fanta(ファンタ) もみもみフローズン」CM

『ファン太郎が行く』シリーズ第5弾
「発音」篇
出演:第68代横綱・朝青龍関
放送開始日:2009年6月3日



CM動画はこちらで
ファン太郎が行く 「発音」篇 Fanta TVCM - YouTube (15秒)

ファン太郎CM メイキング映像 - YouTube (4分37秒)
(『ファン太郎が行く 発音』篇と
「『ファン太郎が行く 俺たちのサイダー』篇のメイキング映像)

コカコーラ公式サイト
『ファン太郎が行く 発音』篇のCMストーリー(画像入り)、撮影エピソード、
スタッフリストが載っています。
ニューリリース / 2009年5月28日 - 日本コカ・コーラ


■横綱・朝青龍演じる男子中学生「ファン太郎」が活躍するシリーズCMです。

「ファンタ もみもみフローズン」は、
凍らせる→容器を振ったり揉んだりする→シャーベット状になったら飲む

という商品だそうで、もみもみフローズンを手にした朝青龍の
「もめ!」
と言う笑顔のアップがこの『発音篇』のラストカットです。

このラストカットがすごいです。


■木陰で涼むファン太郎こと朝青龍の全身を映し、
カメラが一気に近寄って朝青龍の顔のアップになります。
ファンタCM『ファン太郎が行く 発音篇』より
(YouTube動画の0分13秒~15秒)

全身カットからパッと顔のアップになるので、
カメラが朝青龍に向かって寄って行く様子は画面ではほとんどわかりません。
そういう場合、ワンカットで撮影するのではなく
全身のカットと顔のアップのカットを別々に撮影して
編集で繋いであることが多いように思います。

ワンカット撮影に見えるよう編集で繋ぐ場合、
「何が映っているか視認できないほど勢いのある映像(アニメの作画で言う「オバケ」)」
を間に一瞬挟んでカメラが一気に寄ったように見せるとか、
カットとカットの繋ぎ目を手ブレCG加工するなどの方法を見掛けます。


以前の記事
映像大好き - 計算し尽くされた映像 SMAPポカリスエットCMラグビー編

こちらのCMで木村拓哉が中居正広にボールをパスする際、
木村拓哉の上半身アップから一気にカメラが引きます。

一見ワンカットでカメラが引いたように見えますが、
・「木村拓哉の上半身」
・「ボールをパスする木村拓哉と受け取る中居正広」
の2つのカットを別々に撮影し、編集で繋いでワンカットのように見せています。
(視聴者の視線が一気にワープしたような効果が生まれています)
ボールをパスするカットでカメラが段々引いているように見えるのは
編集時に加えられた効果で、実際にはカメラは引いていません。


■ファン太郎CMに戻ります。
「朝青龍の全身を映すカメラ位置」から「顔のアップのカメラ位置」までは
かなり距離があるように見えます。
また、朝青龍が笑顔でカメラ目線になるタイミングと、
カメラが顔のアップを映すタイミングもバッチリ合っています。
カメラの動きと演技のタイミングを綺麗に合わせるのは
ワンカット撮影では難しそうです。

手抜きじゃないけれど、やはり2つのカットを繋いでいるのだろうと思いました。
例えばこうして、

全身のカットのみを撮り、
ファンタCM『ファン太郎が行く 発音篇』より

今度は顔のアップのみを撮る
ファンタCM『ファン太郎が行く 発音篇』より

全身と顔アップ、2つのカットが撮れました。
これを編集で繋げて、繋いだ映像を
カメラが寄って行くっぽくCG加工して出来上がり。
こうして作られたのかな?と思いました。


ところが!

顔がアップになるシーンを録画してスロー再生したところ、
なんとワンカットで撮影されていました!

えええ!本当にカメラが朝青龍に寄って行って顔のアップになってる!
(クリックで拡大します)
ファンタCM『ファン太郎が行く 発音篇』より
編集で繋いでいるとか思ってすみませんでした!


■このカットの撮影方法がコカコーラ公式サイトに載っていました。
ニューリリース / 2009年5月28日 - 日本コカ・コーラ
より以下引用です。

次は、木陰でもみもみフローズンを額に当てて、涼んでいる(頭を冷やしている)シーン。ここでは芝生の上に、ムービーカメラが移動するための専用レールを4メートルほど敷いて、遠目から朝青龍関の方に近付いていきます。額を冷やし、製品を飲み、ラストの「もめ!」を叫ぶまでの一連の流れを収録するという高度なシーンのため、なかなかタイミングが揃いません。自分の演技にも厳しい朝青龍関は、カットが掛かった瞬間、自ら「いや、ダメだな、もう一回行きましょう」と即座にリクエストする気合いの入れよう。この後数テイクが続き、8テイク目でOKが出ると、ようやく満面の笑みがこぼれました。
(引用終わり)



カメラの移動用レールが4メートル!
朝青龍から4メートル離れたところにカメラがあり、
そこから顔のアップまで寄ったということでしょうか。

完成CMでは、カメラが顔に寄って行く部分が
「超早送り再生」+「強い光が射し込んだように画面を白っぽく加工」
されていました。
それで一瞬にして顔がアップになったように見えたのですね。


■この「ファンタ もみもみフローズン」のCMは、
容器を「もむ」ことを映像で表現するために
カメラのズームアップズームバックが多用されています。
画面が寄ったり引いたりすることで、「ファンタを揉む」様子を
視覚的に伝える狙いがあるのだと思います。
だから長い距離でもカットを割らずに、ワンカットでカメラを寄せることに
こだわってこのシーンが作られたのではないかと思います。


ニューリリース / 2009年5月28日 - 日本コカ・コーラ
よりCM制作スタッフ名を引用します。
詳しくスタッフ名が載っていて嬉しいです!

<「ファンタ」新TVCM『ファン太郎が行く 発音』篇 スタッフリスト>

●広告会社 :(株)博報堂クリエイティブ・ヴォックス/(株)博報堂
●エグゼクティブクリエイティブディレクター(ECD) :岩本 恭明
●シニアクリエイティブディレクター(SCD) :横田 豊/井村 光明
●CMプランナー :神田 祐介
●営業 :松尾 考哲/神岡 実希/高橋 永
●制作会社 :(株)葵プロモーション
●プロデューサー :中江 康人/久保田 修/山田 博之
●PM :伊藤 剛/川口 正太
●演出 :永井 聡
●撮影 :町田 博
●照明 :平野 竜司
●美術 :高嶋 俊彦
●スタイリスト :柚木 一樹
●ヘアメイク :大渡八千代
●音楽 :愛印




CMって驚くほど手間を掛けて撮影されていて、とても面白いです。


拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。
拍手コメントをくださったturulaさん、どうもありがとうございます!

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