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「富士ゼロックス」CM どこまで実写で、どこがCGかを解説 

■「ほぼ実写です」と報道されていますが、一番高くジャンプしている部分はCGです。

富士ゼロックスCM
「Baloon篇」(You & Fuji Xerox)
出演:
「Fuji Xerox」役:Shane Witt
「YOU」役:Daniel Catlow
放送:2008年11月15日~


富士ゼロックスCM「Baloon篇」

外国人男性2人がシーソーの上で代わる代わる空高くジャンプし、
女の子の飛ばしてしまった赤い風船をついにキャッチするというCMです。


こちらでCM動画が見られます。
富士ゼロックス株式会社 広告作品紹介

YouTubeではこちらで
富士ゼロックス「Baloon」篇(60秒)
(YouTube動画へのリンクです。別窓で開きます)


■大まかなまとめです。
・CMのほとんどのシーンは実写。
(「PR TIMES」、「朝日新聞」より)

・ジャンプしている男性は、ヨーロッパを中心に公演を行なっている4人のパフォーマー集団“TOM TOM CLUB”の2人。
音楽を組み合わせたアクロバティックなショーで有名。

(「富士ゼロックス」公式サイトCM情報から引用)

・撮影場所はオーストラリアのシドニー。
(「PR TIMES」より)


メディアではこのように報道されています。
「PR TIMES」より以下引用です。
~パートナーがいれば、可能性は拡がる~Solution for you
 富士ゼロックスの新TVCM “「BALLOON」篇”
 11月15日(土)から全国一斉O.A開始

今回のTVCMの見所は、あなた(YOU)と男性(FUJI XEROX)がシーソーで空高く舞い上がり、飛んでいる風船を掴む場面です。
このシーンのほとんどの部分で実写の映像が使用されています。
(引用終わり)



また、朝日新聞では、
「映像をよく見せるためにCGを使い、後のほとんどは実写」
という風に書かれていました。



どの部分がCGなのか知りたくて、CMをよく見てみました。
CGが使われているのはこの部分でした。

このカットと、
富士ゼロックスCM「Baloon篇」
(YouTube動画で0分33秒~0分34秒の部分)


このカット。
富士ゼロックスCM「Baloon篇」
(YouTube動画で0分35秒の部分)

このCMで一番印象的な、2人が最も高くジャンプする場面です。


こうして静止画で見ると、その異常なジャンプの高さに一目でCG合成だとわかります。
ところがCMを動画で見ると、カットを切り替えるタイミングのあまりの上手さ、流れの自然さによって、まったくCGに見えません


■このカット、通常のCMならこうやって撮影するのでしょう。
1.グリーンバック(合成素材を撮影する際の背景)の前で、役者をスタジオ撮影する。その際、役者には10センチくらいジャンプしてもらう。

2.10センチのジャンプを数メートルジャンプしたようにCG加工する。

3.その映像を街中の景色に合成する。

という風にCGでジャンプの飛距離を伸ばすのが一般的ではないかと思いますが、
この方法だと空中での落下速度などの動きが不自然になるため、すぐにCGだとわかってしまいます。

そこで、このCMではCGでジャンプの動きを加工することはせず、カット割りのタイミングと
映像の切り貼りを駆使して、まるで実写そのままであるかのように見せることに成功しています。


■この2つのカットは両方とも、シーソーからジャンプする瞬間と、シーソーに着地する瞬間がカットされています

(上はクリックで拡大します)
富士ゼロックスCM「Baloon篇」

富士ゼロックスCM「Baloon篇」

このように、男性が空中に浮かんでいる遠景ショットの前後でカットを割っています。
「空中に居るところ(遠景)」と、「踏み切りと、着地/風船をキャッチ」が別撮りなのがわかると思います。

なぜかと言うと、飛び上がる瞬間と着地する瞬間は遠景カメラでは見せられないからです。



ジャンプの動き(モーション)は実写をそのまま使って、高さだけをCGで変えています。

撮影時のジャンプ(推測):
実際はここからここまでジャンプした映像を、
撮影時のジャンプ(推測)


CMで映るジャンプの位置:
CGで人物だけ切り取り、そのまま上にずらして貼り付けています。
CG加工後のジャンプ
(赤線の部分からジャンプし、赤線部分に着地)



■本当は画像の赤線部分が地面であるため、赤線より下に男性が落下していくところを見せたくても映像が存在しないわけです。
赤線から下は見せない



ジャンプした距離と、動きそのものはCG加工されていません。
ジャンプの上昇・落下の動きが自然です。

恐らくこのカットは街中にグリーンバックを立てて撮影され、
2人の男性の向こう側に見える建物は、後から実写をはめ込み合成しているのではないかと思います。
CGが使われた部分は、ジャンプする男性の切り貼りと、背景の合成だと思います。



■グレーのジャケットの男性(「Fuji Xerox」役:Shane Witt)が
一番高くジャンプするシーンについて。(YouTube動画の0分33秒~0分35秒

3カット、計2秒間のシーンです。
「シーソーからジャンプするカット」
「空中に浮かぶ男性を遠景で映すカット」
「着地のカット」

の3カットを一連の流れで見ると、ジャンプしてから空中に浮かぶカットに切り替わるタイミングが絶妙で、本当に高く飛んだように見えます。
まったく不自然さがありません。

ところが、「シーソーからジャンプするカット」が終わったところでCMを一時停止して、「空中のカット」(約1秒間)だけを再生して見てみると、なんだか不自然です。
また、空中のカットを静止画で見てもなんだか不自然に見えます。

これは、
「地上2メートルの高さまでジャンプして体が上昇する時のスピード」
「地上2メートルの高さまで飛び、落下する時の人間の体勢」
のまま、地上6~7メートル(?)の高さに男性が居るからだと思います。

また、カメラはローアングルから撮影しているので、実際6~7メートルの高さに人物が居たら、もう少し小さく映るのではないかと思います。
背景に対して空中の男性が大きいのも違和感の原因だと思います。


■違和感と書いてしまいましたが、映像は停めて見るものではなく流れで見るものですから、本当はこのCMは違和感皆無です。

実写のモーションをそのまま使ったことにより、「実写です」と言われても
違和感なく受け入れられる説得力が生まれていると思います。



『TOM TOM CLUB』の普段のパフォーマンス
YouTubeに『TOM TOM CLUB』のパフォーマンスの動画がありました。
TOM TOM CLUB アクロバット(3分8秒)
(別窓で開きます)

(1分7秒の、4人で後転→後ろ向きの体勢で肩の上に乗る部分や、その他繰り返しの部分などは動画を逆再生したもので、実際にこの通りやっているわけではありません)

富士ゼロックスのCMの通り、シーソーを使ったジャンプを見せています。
(0分35秒、1分15秒~1分22秒、2分1秒~2分56秒のところです)
とても高さのあるすごいジャンプですが、CMのようにビルの3階くらいまで届きそうな高さではもちろんありません。(天井の高さのせいもあるかも知れません)
それにしても『TOM TOM CLUB』のパフォーマンスはすごいです。



メイキング映像からわかること
上記の富士ゼロックス公式サイトでは、CMのメイキング映像も見られます。

富士ゼロックス株式会社 広告作品紹介
メイキング(1分)

CM本編の通り、スタジオではなく屋外での撮影です。
メイキング映像の0分17秒のところで、建物の2~3階くらいまでの高さの巨大なグリーンバックが画面の端にちらっと映っています。街の中に設置されています。

グリーンバックが設置してあるということは、CG合成することを前提に撮影したシーンがあるということです。
恐らく一番高くジャンプするシーンのためのグリーンバックではないかと思いますが、
もしかしたらロケ地の景色にCM制作者のイメージ通りでない部分があり、
景色を後で差し替えるためにグリーンバックを置いているのかも知れません。



■「PR TIMES」の
~パートナーがいれば、可能性は拡がる~Solution for you
 富士ゼロックスの新TVCM “「BALLOON」篇”
 11月15日(土)から全国一斉O.A開始

よりCM制作スタッフ名を引用します。

【TVCM概要】
TV-CM名:富士ゼロックス 新TV‐CM “BALLOON”篇
撮影時期:2008年10月
撮影/収録場所:オーストラリア シドニー
放映開始日:2008年11月15日(土)
放送エリア:全国

制作スタッフ
広告会社:タグボート・電通
制作:東北新社
CD:岡康道(タグボート)
PL:多田琢(タグボート)
演出:関根光才(東北新社)
(引用終わり)



拍手を押してくださった方、どうもありがとうございました。















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